豚の王様に朝貢します(1)
秋が来ました!
窯の中で焼かれるような夏の熱さも過ぎ去って、キャンプ場から遠く出かけても、焼け死ぬ心配はなくなりました。私の冒険はこれからです。
と、その前に。冷凍庫が危機的状態なんです。
もともと最初から容量限界まで食料を詰め込んでいたのですが、夏の間、キャンプ場を襲った野犬たちを返り討ちにしたり、それなりにいろいろしているうちに、拾った怪物肉が増えて増えて、もう限界。冷凍庫に入らなくなりました。
一方で倉庫を点検すると、金塊の不足が目にとまります。
金塊がないなら採掘場に行って、岩を砕いて入手しても良いのですが。ここは豚の王様に朝貢して、金塊を賜るのがセオリーです。(はて、私の丁寧語っておかしくないですか?)
豚の王様はくだらないガラクタ(不敬)が殊の外お気に入りですが、高カロリーな食べ物も好まれます。ですから有り余る怪物肉を差し出して、代わりに金塊をたくさん賜る計画です。
ただし豚の王様は、毒を含む怪物肉を直接には召し上がりません。
だから一手間必要です。
- まず怪物肉を火で炙って
- それを鳥さんに食べさせると
- 鳥さんは卵を産んでくれます。
この卵を豚の王様に献上するのです。
(卵には毒がないので、私もふつうに食べられます。)
え、この鳥さんって愛玩用の飾りだと思っていましたか?実はちょー重要なサバイバル道具なのでした。
それでは準備にとりかかりますか。
ひたすら大量の怪物肉を火で炙って、一つ一つ鳥さんに食べさせて、せっせと大量の卵を拾います……
ああ、日が暮れてきましたが、まだ終わりません。
なんだか自分が自動焼き肉食べさせ機になったような気分です。
本当にそんな機械があるかどうか知りませんけど。